高濃度ビタミンC点滴療法、にんにく注射

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高濃度ビタミンC点滴療法

がん治療の新しい選択肢

高濃度ビタミンC点滴療法

高濃度ビタミンC点滴療法は体に優しい副作用のないがん治療として注目されている最新医療です。この治療法はがんの初期、再発予防から手術・放射線・化学療法が無効の進行がんの患者さままで幅広く受けていただくことができます。
高濃度ビタミンC点滴療法とは、1回のビタミンCを12.5g、25g、50g、75gと量を増やしながら、静脈に点滴する治療法です。ビタミンCを点滴で大量に投与すると、抗がん作用を示すことが研究で明らかにされています。
血液中のビタミンCが高濃度になると過酸化水素が発生します。この過酸化水素は正常な細胞に影響を与えずに、がん細胞だけに強い傷害を与えます。
米国やカナダでは高濃度ビタミンC点滴療法によるがん治療の論文が発表され、多くの施設でがん患者さまは高濃度ビタミンC点滴療法による治療を受けています。
高濃度ビタミンC点滴療法は進行したがんにおいても生活の質(痛み、倦怠感、食欲不振、化学療法や放射線療法の副作用)を改善します。高濃度ビタミンC点滴療法は化学療法や放射線療法と併用することもできます。

高濃度ビタミンC点滴療法はどのようながんに効果があるのか

これまでの報告や研究から脳腫瘍、肺がん、胃がん、大腸がん、膵臓がん、肝臓がん、膀胱がん、腎臓がん、乳がん、前立腺がん、卵巣がん、子宮がん、悪性リンパ腫、白血病、その他多くのがんに効果があると言われています。同じ部位のがんでも高濃度ビタミンC点滴療法の効果には個人差があります。高濃度ビタミンC点滴療法はがんの縮小効果だけでなく、生活の質(QOL)の改善や延命など、がんの補助療法として用いることができます。

高濃度ビタミンC点滴療法が適している方とは

  1. 手術・放射線・化学療法が無効の場合
  2. 手術・放射線・化学療法の効果をよりよくする
  3. 放射線・化学療法の副作用を和らげる
  4. 手術後の再発予防
  5. 手術までの待機期間中の転移予防
  6. 代替治療を希望する場合など手術、抗がん剤、放射線治療が有効ながんの場合は、それを優先するか、高濃度ビタミンC点滴療法との併用を推奨します。

副作用について

副作用が非常に少ない安全な治療法です。心不全、腎不全、人工透析中、先天性G6PD欠損症の方は高濃度ビタミンC点滴療法をすることができません。治療プログラム通りにすれば、他の化学療法や放射線療法との併用も実施することができます。なお、高濃度ビタミンC点滴療法は化学療法や放射線療法の効果を弱めることはありません。
まれに次に示す副作用が現れることがあります。

  1. 点滴刺入部の痛み
  2. 眠気やだるさ
  3. 吐き気や頭痛
  4. 低血糖症状(冷汗、疲労感、めまいなど)
  5. みせかけの高血糖
  6. カルシウム血症(けいれん、震えなど)
  7. 溶血(赤い尿や貧血)

高濃度ビタミンC点滴療法点滴時間、治療の回数や期間について

最初はビタミンCを少ない量から点滴を開始し、徐々に増量して50~70gの治療濃度まで増量します。
点滴時間は1時間30分~2時間です。ビタミンCの投与量を決めるためにビタミンCの血中濃度を測定します。
点滴の回数は通常は週2回、症状により週3回以上必要なこともあります。
治療は6ヶ月~1年間継続し、経過が良ければ回数を減らします。他の治療法との併用も可能です。

使用するビタミンC点滴製剤について

国産の点滴用ビタミンC製剤(1筒2g)は防腐剤が添加されています。
国産品で高濃度ビタミンC点滴療法をすると防腐剤が25~50倍も体内に入ってしまうので、防腐剤の入っていない海外より輸入したビタミンC製剤を使用しています。

当クリニックではアイルランドのバイオニッシェ・ファーマ(Bioniche Pharma)社製のビタミンC製剤を使用しています。

食事やサプリメントについて

食事とサプリメントは高濃度ビタミンC点滴療法の効果を高める上で、とても大切です。医師にご相談ください。

高濃度ビタミンC点滴療法の実際

初診
  1. 問診・診察:現在の症状等をお聞きし、高濃度ビタミンC点滴療法の説明をいたします。
  2. 同意書:高濃度ビタミンC点滴療法による治療にご理解いただけましたら、同意書にサインをお願いします。
  3. 血液検査:高濃度ビタミンC点滴療法の適応の可否を決める「G6PD欠損症」などをチェックします。
     
    G6PD欠損症
    先天性G6PD欠損症とは赤血球の機能を保つための酵素であるG6PDが先天的に欠損した遺伝疾患です。
    この患者さまに高濃度ビタミンC点滴療法をおこなうと、溶血性貧血を起こすと言われています。
    非常にまれな病気ですが、高濃度ビタミンC点滴療法をおこなうために必ずG6PDの検査をおこないます。
  4. 高濃度ビタミンC点滴開始:初回は基本的には12.5gより開始いたします。
再診2回目
  1. 問診
  2. 2回目は25gの点滴となります。
再診3回目以降
  1. ビタミンC血中濃度が治療域である、350~400mg/dlに達するまで、ビタミンCを増量していきます。
    50g,62.5g,75g、状況によっては100gと増量していきます。
  2. 50g点滴終了後より、点滴をしていた反対側の腕から採血をします。
    ※治療に適したビタミンC量を決めるためです。
  3. ビタミンCの点滴量が決まったら3ヶ月間は週2回の間隔で点滴を行い、効果を見た上で、その後の治療を考えます。
料金について

健康保険の利かない自費診療になります。
高濃度ビタミンC点滴と検査にかかる費用のすべてが自己負担になります。

高濃度ビタミンC点滴療法
初診料 3,000円(およそ30分)
血液検査料 5,000~10,000円
※G6PD欠損症の有無、血中ビタミンC濃度などの検査項目の違いにより異なります。
高濃度ビタミンC点滴 14,000~30,000円
※ビタミンCの使用量により異なります。
高濃度ビタミンC点滴療法の相談・セカンドオピニオン
初診相談料を3,000円(30分まで)頂戴いたします。
※30分以上1時間未満の場合、6,000円となります。

※当クリニックの高濃度ビタミンC点滴療法は「点滴療法研究会」の治療法に則って行っています。
詳しくは 「点滴療法研究会」のホームページをご参照ください。

マイヤーズカクテルとは

マイヤーズカクテルとは

米国の代替統合医療のクリニックでは定番の点滴療法です。家庭医のジョン・マイヤーズ医師が考案し、アラン・ガビー医師により米国中に広まりました。インフルエンザ、感冒症候群、慢性疲労症候群、偏頭痛、喘息、うつ病、アスリートの運動能力向上など多くの疾患に有効な点滴療法です。マイヤーズカクテルの基本はマグネシウム、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンCといった人間の体の中に存在している栄養素を配合し、約20分で点滴します。急速にビタミンやミネラルの血中濃度を上昇させることで薬理学的な効果を期待しています。

マイヤーズ・カクテルの由来

メリーランド州ボルティモアで開業しているジョン・マイヤーズ医師は30年以上にわたり、喘息、慢性疲労、うつ病などの患者をビタミンやミネラルの点滴で治療することで有名で、たくさんの患者さまが訪れていました。マイヤーズ先生は1984年に亡くなられたのですが、先生の点滴療法を継いでくれる医師がいませんでした。困った患者さまは別の家庭医を探しました。その中の一人にペンシルバニア州カーライル市で開業しているアラン・ガビー先生がいました。ガビー先生はアメリカホリスティック医学協会の元会長で、患者さまからマイヤーズ先生の点滴療法の話を聞いて、すぐに興味が湧いて調べました。
こうしてガビー先生はマイヤーズ先生の点滴処方を現代医学のエビデンスに合わせて再現したのです。ガビー先生はこの点滴処方をマイヤーズ・カクテルと名付け、これまで約15,000件の点滴療法を実施し、20以上の学会で数千人の医師に教育講演を行い、今や全米で10,000人以上の医師がマイヤーズカクテルを治療に取り入れています。

適応疾患

全身倦怠や疲労/アスリートの運動能力向上/急性上気道炎(かぜ)インフルエンザ/偏頭痛/うつ/気管支喘息/アレルギー性鼻炎/慢性蕁麻疹/こむら返り/線維筋痛症/心不全/慢性副鼻腔炎/狭心症/生理不順/甲状腺機能亢進症など

主な内容成分

マグネシウム

正常な筋肉や神経機能の維持を助けたり、規則正しい心臓の律動や丈夫な骨を維持します。
また、エネルギー代謝やタンパク質合成にも関わっています。

ビタミンB群

皮膚や粘膜の健康維持を助ける栄養素です。乾燥肌や敏感肌を改善したり、角質層を厚く丈夫にする効果が期待できます。健康な皮膚や髪、歯を作り成長を促進し、造血や神経機能に関わるため、疲労や倦怠感がやわらぐことにつながります。

ビタミンC

有害な活性酸素に対する抗酸化作用が非常に強く、メラニンを減らし白く還元することで、シミなどを改善します。またストレスへの抵抗や免疫機能の向上、コラーゲンの合成などにも必要です。

点滴時間は約20分。週1回~10日に一回の頻度で、4~8回位続けることをおすすめします。点滴料金は5,000~7,000円

にんにく注射・ビタミン点滴

にんにく注射とは

ビタミンB1のことでニンニクに含まれている成分です。
スポーツ選手やハードワーカーに利用者が多いにんにく注射は、疲労回復、疲れやだるさ、倦怠感の回復に即効性を求める方に大変有効です。
にんにく注射というと本当ににんにくが入っているのかと誤解される方がいますが、主成分はビタミンB1とグリコーゲンで、注射するとにんにくのような香りがすることから名付けられました。

仕事でストレス、スポーツなどによる肉体疲労、眼精疲労、全身倦怠感、食欲不振、肩こり、腰痛などの改善によく効きます。

にんにく注射の効果

疲労回復
披露物質の乳酸の分解を促進します。
ストレス緩和
脳のエネルギーであるブドウ糖の生成を助けます。
腰痛・肩こりの軽減
筋肉や神経の働きを良くします。

ビタミンとは

ビタミンは、糖質、脂質、タンパク質と違って、体内で作ることができません。
特にビタミンB1、C群など美肌に必要不可欠な水溶性ビタミンは、体に貯めることはできず体外から摂取する必要があります。