「機能性ディスペプシア:FD」について

【機能性ディスペプシア:FD】

機能性ディスペプシア(FD)という病名には、まだ聞き覚えがないと言う人が多いかもしれません。症状の原因となりそうな病気(胃がん、胃潰瘍、ピロリ感染胃炎など)がないのに、胃の「もたれ感」すぐお腹がいっぱいになる「早期満腹感」みぞおちを中心とした「痛み」、「熱い感じ」などが現れる病気です。今までは慢性胃炎と診断されていましたが、最近の研究で胃の機能異常が原因になっている事がわかってきました。FDはストレスがきっかけとなり発症する事が多く、食生活の乱れ、胃酸分泌の増加などが関与し胃の運動機能異常や内臓知覚過敏を引き起こすと言われています。

FDを診断するには、問診および胃内視鏡検査でがんや潰瘍、ピロリ感染などがない事を確認する必要があります。それらの病気がない事を確認した上で、原因の種類に合わせて治療を行います。胃炎薬を飲んでも胃もたれ、満腹感、胃の痛みなどが改善しない方はご相談ください。

※FD:functional dyspepsia
※運動機能異常:胃排泄能の低下 胃拡張能の低下
※内臓知覚過敏:胃酸に過敏に反応してしまい胃痛を感じる